2007年11月29日
大貫 仁人
大日本山林会の恒例行事である「現地研修旅行」が26名の方々に参加して頂き、実りある成果を挙げて無事終了しました。
高知県森林部、馬路村、(株)エコアス馬路村、馬路林材加工協同組合、高知森林管理局と安芸森林管理署、溝渕林業(株)、(株)とされいほくの皆様に大変お世話になり、ありがとうございました。
高知大学教授の川田勲先生には、全行程にわたり同行をお願いし、高知県の森林・林業・木材産業のことや道中の風物についてのご案内を頂き、さらには毎夕に開催した勉強会でのコメンテータ・話題提供者として活躍して頂きました。御礼を申し上げます。
研修旅行は下記の行程の通り順調に進みました。道中は、川田先生のご案内のもと、南国市、香南市、芸西村、安芸市、安田町、野田町、北川村、馬路村の初秋の風景を楽しみました。
第1日目の勉強会には、馬路村の村長・上治堂司さんが忙しい中参加され、馬路村の将来についての思いを熱く語られ、参加者一同感動しました。
第2日目の魚梁瀬国有林の視察は、朝まで激しい雨でしたが、千本山への登山口、千年橋に着く頃にはすっかり上がり、皆を喜ばせました。それからの約4時間の保護林視察は快適のものとなりました。感謝!
下山後、一路、2日目の宿のある南国市へ戻りました。熱心な話題提供と討論が行われた勉強会のあとの懇親会は話題提供者を交えて大変盛り上がりました。
第3日目は朝から雨で、溝渕林業(株)の間伐の現場と林道網について、溝渕源樹会長さん自らにご案内頂きました。土砂降りの雨の中、ハーベスタ仕様ベースマシンでの間伐材造材作業を実演して頂きました。また、溝渕会長が林道網開設で強調されている「盛土式横断排水構」(構であって溝ではない)の威力を土砂降りの現場で実感しました。
午後からは、(株)とされいほくの副社長・半田州甫さんの案内で、半田さんが尊敬し参考とされている「浜口林業」の「豊かな森林(もり)森づくり施業モデル林」を見学し、その後、(株)とされいほくが40~50年生のスギ林で50%の間伐を平成17年度に行った現場を見学しました。間伐以前は真っ暗で植生が貧弱だった林床に植生が戻っている状況を確認しました。まだまだ見学させて頂きたい現場があったのですが、帰路の航空便の関係から断念し、高知竜馬空港へ急ぎました。空港で解散しましたが、参加者一同満足して頂いたと推察しています。
改めて、参加された皆様、快くご協力頂いた高知県の方々に厚く御礼申し上げます。
今回は研修会全体の流れを報告致しました。次報以降で、より具体的な内容を掲載していきます。
2007年11月 大貫 仁人
平成19年度大日本山林会現地研修会
研修課題 | 21世紀林業への挑戦―嶺北地域の林業経営と天然魚梁瀬スギを訪ねて― |
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研修場所 | 高知県東部地域 |
期間 | 平成19年10月24日~26日の2泊3日 |
行程 | 第1日目 高知空港集合・出発 (株)エコアス馬路村見学 馬路林材加工協同組合見学 勉強会 (話題提供)四国森林管理局、馬路村、(株)エコアス馬路村、馬路林材加工協同組合 |
第2日目 魚梁瀬国有林千本山保護林(魚梁瀬スギ林)視察 勉強会 (話題提供)高知県森林部、溝渕林業(株)、(株)とされいほく 高知大学・川田勲教授「木材生産・加工・流通の今後の課題」 懇親会 | |
第3日目 溝渕林業(株)見学 (株)とされいほく見学 高知空港・JR高知駅にて解散 |